特に脈絡のない徒然小話。
パラレルなどし放題なので、題・注意文にご用心!


○悪戯梵さま。
つい一瞬前まで、歩いていたはずの日向の庭が消えて、気付いたら穴の底。見上げれば眩しい陽を背負い、小さな主がぴょこりと顔を出した。
「こじゅうろう、こじゅうろう、引っかかった!」
引っかかった、こじゅうろう!繰り返して跳ね回り歓声を上げる様に、やられたと苦い笑みが浮かぶ。
「こじゅうろう、びっくりしたか!?梵天丸が掘った落とし穴だ!!」
塞ぎこむのをやめたと思ったら、途端にこれ。今じゃ悪戯小僧の名をほしいまま。
 まったく、手のかかる餓鬼だ。
それにしても、一体いつどうやって、こんなにも深い穴を掘ったというのだろうか。長身の小十郎がすっぽり埋まる深さなど、普通子どもが掘れるものではない。
「こじゅうろうの驚く顔が、一度見てみたかった」
大成功だと喜ぶ無邪気さに、なんだか毒気を抜かれてしまう。今日も元気に、笑顔でいてくれるのならば、多少の悪戯の何が痛いものか。
殻の中で縮こまっていた小さな竜が、日々成長して羽化していく、その証だと思えるから。

「そーそー、そんであの後、落とし穴から脱出したこじゅ兄が梵の頭殴りつけてすっげぇ怒鳴ったんだよねぇ」
「誰かが怪我したらどうするってな。あんまり鬼みてぇな顔して怒るから、一晩かけて泣きながら穴塞いだんだぜ」
「梵のやることって昔からスケールでかいよねー」
「小十郎も昔からnaturalに不敬だよなー」

こんな他愛もない悪戯はっはっはとか言いつつ、実は落とし穴に引っかかったのがめちゃくちゃ恥ずかしくて悔しかったから屁理屈こねてすげー怒った小十郎・青い春なのでした。


○『湯煙温泉殺人事件バトン』
質問に答えて話を完成させて下さい。
成「梵ー、今日は何の召集?ダイホンって、何なのこれ?」
政「Ah、今度いつきのバースデイ・パーリィをやるから、そこで披露する出し物だ」
成「はっ!?」
政「普段俺たちを支えてくれてる農民みんなに慰労公演といこうじゃねぇか!なぁ小十郎!」
小「なんとっ…さすがは政宗様、この小十郎、その優しさに感服至極にございます!!」
成「誰かつっこんでーーー!!!」
綱「成実、言うだけ無駄だ」
てなわけでごーすとぅれい!


▽まずは探偵役の主人公。誰にする?
「Ha!主人公といえば俺だろ?」
「なりません!温泉で殺人事件といえば裸の死体とおびただしい血の池、そんなものを政宗様に見せられませぬ。」
「それもそうだな。捜査に危険はつきもの……では、探偵役は成実ということで。」
「何その流れ!?どういう意味!?」

▽やって来ました温泉旅館。出迎えてくれたのは?
「出迎えってーとやっぱ女将か」
「「…………」」
「こらそこの義兄弟、視線で押し付け合いするな。」
→子どもの観るものだということで、番頭:綱元に決定されました。よかったネ!
→そもそも子ども向けで殺人事件かよってツッコミは極殺覚悟でネ!

▽さっそく温泉に入ると先客が。友達同士らしいその二人の名前は?
「YA−−−HA!!タッグときたら決まったな!もう譲らねぇぞ、いいよな小十郎!?」
「仕方がありませんな(ため息)」
「え、ちょっと待ってやだ、この二人の風呂に乱入するの俺やだ!ねぇ聞いて!!」

▽夕飯は豪華な海の幸。挨拶に来た板長は誰?
「料理上手といえば殿ですが」
「政宗様が直々に挨拶など勿体ない!」
「OK、おーけぃ。なら、板長名代で小十郎な。」
「は!有難き幸せ…!」
「え?じゃあ宿の従業員のくせに客と温泉入ってんの?いいの??」

▽くつろぐ主人公の耳に悲鳴が!事件はどこで起こった!?
「やっぱここはぱーっと派手にいきてぇよな」
「殺人事件でしょ!不謹慎だよ!」
「大広間でこう、宙吊りってなぁどうだ?」
「聞いてないし!!」

▽とうとう起こった殺人事件。誰が殺された?
「「「…………」」」
「おーい梵、今台本に何て書いたの。その筆の動き明らか成実だったよね今。俺探偵でしょ?ねぇ!?」

▽警察が到着。手帳を掲げる二人の刑事の名は?
「とうとう俺たちの本気を見せるときが来たようだな……Hey小十郎!」
「やれやれ、しょうのないお方だ……」
「あるときは温泉客、またあるときは板長とその名代。その正体は青葉署捜査一課・奥州双竜!ということですな」
「ちょっと、ねぇ!何ほくほく笑顔で台本直してんの綱兄!?」

▽警察は旅館にいた人間の中から容疑者を断定。どんな理由でその人が?
「人といっても、あとは私しかいないが」
「Oh、小十郎はどう思う?」
「被害者の普段の素行から言って、広い宿と豪華な食事に浮かれて足を滑らせ、階段から落ちるところを着物の裾をひっかけて宙吊りというのが妥当でしょうな。」
「「うん、そうだな。」」
「えぇええええ!!?」

▽ちょっと待った!犯人は別にいます!さあ、決め台詞と共に真犯人を指差そう。
「あ゛ぁん?小十郎の推理に間違いがあるはずねぇだろ。綱元!」
「承知。このしぃんは削除しておきます」
「え゛ぇえええええ!!?」

▽そして舞台は崖に。真犯人が語り出した動機は?
「真犯人と言ってもな。」
「ですがやはり、さすぺんすには崖での回想しぃんが譲れないかと」
「小十郎がそこまで言うなら……OK!事件を未然に防げなかった後悔と、それによって双竜の絆が更に深まるシーンってのはどうだ?」
「「それでいきましょう!!」」
「え゛ぇええええってもう驚き通り越して呆れるわ!!!」

▽これにて事件は一件落着。最後のオチはどうしよう?
「やはりここは、解決後の慰労として、家族団欒の風景がよろしいかと!」
「Oh…小十郎、お前意外とサスペンス好きなんだな。いいぜ、んじゃ俺が鍋でも作ってやるか」
「いいですね、まだ肌寒い日も続くようですから」
「……あれ、ねぇ、百歩譲って死体役はいいけど、その鍋ぱーりぃに俺は」
「「「入れるわけないだろう、死体役なんだから」」」
「うわぁあああああんバカぁあああああ!!!」
→こうして成実の出奔騒動が起こるとかなんとか。ちゃんちゃん♪


○帰る、小話。
うちを飛び出した。かすかな雨の日だ。傘はない、着替えもない。携帯も財布も持たなかった。
無謀な賭けだった。でも勝算はあった。
知っていたんだ、お前が必ず。

似合わないビニール傘で、靴とスラックスを泥に汚して、走って探しに来たくせにまるで散歩の途中みたいな余裕ぶった顔して。
小十郎は笑った。笑って言った。
「帰りましょう、政宗様」
差し伸べられた手が温かい。手を引かれて、歩きだす。

ここは境界線。右に行けば伊達の家、左に行けば片倉の家。ちょうど真ん中に座っていたのは、
「帰るのか」
「えぇ、帰るんですよ。」
左にまっすぐ、歩く大きな背中を待っていたから。
帰ろうと、小十郎の家に帰ろうと、そう言ってほしかったから。
手を繋いで、一緒に、お前の居場所が俺の居場所と、受け入れてほしかった、から。

無謀な賭けだった。でも勝算はあった。
知っていたんだ、お前が必ず、俺を迎えにくるだろうって。


○オカンズの苦労で小話。
ここは某県某市のばさら町。個性豊かな住民たちが仲良く賑やかに暮らしています。

「ぬぅおぉおおお!!水が、水が出ぬぅあああ!!!」
「ぃ幸村ぁ!!手水の水が流れぬぞ!!!」
「ぅお舘さばぁ!!洗面所の蛇口もにございますればぁ!!」
「ちょっとちょっと、朝っぱらからうるさいよ二人とも!旦那は汗拭いて、大将前隠して!!」
「んむっ?」
「佐助ぇ、水が!」
「今日の午前中は水道検査で断水ってお知らせあったでしょー回覧板見てないの?って見てるわけねーか」

『ヘイこじゅうろー!ヘルプ、水が出ねぇ!』
『朝からなんて声を出されるか、近所迷惑ですぞ!本日は断水と回覧板にありましたでしょうに』
『のぉおう、俺が回覧板なんか見てるわけねーだろ!こじゅ、何とかしてくれ顔が洗えねぇよぉ』

「あちゃー、あっちもか。昨日連絡し合っててよかったよかった、はい旦那に大将、こっちのポリタンクに水とってあるから使ってね〜」
「うぉおおさすがは佐助ぇ!!」
「あーいいからいいから、水飛び散らかすのやめてよね!」

『小十郎!水ストックしとくたぁ用意がいいじゃねーか、さすがは俺の自慢の右目!』
『何程のこともありませぬ。それよりも早く学校の準備をなされよ!ゴロゴロしない!』

・・・まぁ、ときどき賑やかすぎることもありますが。通勤通学にも便利な立地、土地代も中程度、気のいいご近所さんたちとあたたかい生活が築けるでしょう。
子育てにいい環境をお探しのご夫婦様、老後をのんびり過ごしたい壮年の方々。
そして何より、
「まーったく、俺様たちってばよくできた主夫だよね、右目の旦那。」
「・・・そこは従者と言ってくれ、猿飛。」
素敵なオカンズの井戸端会議に交ざりたいそこのアナタ!ぜひともばさら町にいらっしゃいませ!


○あにばさ二期その後妄想。
「政宗様」
「おぅ、小十郎」

「…政宗様。」
「小十郎。」

「政宗様!」
「小十郎!」

「むぁさむねさまぁ!」
「こ、こじゅうろう!?」

「まーさむーねさーまー」
「…………」


Yo、俺は奥州筆頭伊達政宗。ようやく覇王とのパーリィが終わって、溜まった政務を片付ける日々だ。
今日も今日とて文机に齧りついて久しいわけだが、暴れ竜と名高いこの俺がなぜ顔も上げずちょっと気分転換に庭を散歩もせず仕事三昧してるかといえば、原因はこいつだ。
振り向くとてへへ★と言わんばかりのお茶目な瞳で微笑んでくる俺の右目(おそらくは)が怖い。誰だお前は。小十郎はもっとCOOLで渋くて893な男前だったはずなのに。紫仮面や白黒椎茸に何かされたんじゃなかろうか。
「まさむねさま…?」
取り戻したくてたまらなかったはずの右目だが、何だろうこの居座りの悪さ。大体さっきから何回呼んでんだっていうかどんだけバリエーション豊富なんだ。用事はあるのかないのか。ないなら主がこんだけ働いてるのに何を遊んでんだ!

「むぁさぶでざば……っ!!(ぶわわっ)」
「だぁああ泣くな!小十郎、こじゅーろー小十郎!!何回でも呼んでやるからいい加減落ち着け!!」

幽閉中は何回呼んでも一方通行だったので、返事が来るし名前も呼んでもらえる幸せに浸る右目(このこじゅーろー、ネジを5つくらいあの崖に置いてきちゃったゾ★)